糖尿病の治療法

糖尿病の治療には、大きく分けて食事療法運動療法薬物療法の三つに分けられます。

その中でも、最も重要なのは食事療法で、糖尿病治療の基礎となるものです。血糖値をできるかぎり正常に近くすることで、これにより合併症の予防も可能です。初期で軽度の糖尿病であれば、食事療法をしっかりすれば、かなり改善します。

一般的に、重度の糖尿病でなければ、医師の指示のもと、まずは食事療法、運動療法をおこない、それでも血糖値のコントロールがうまくいかないようであれば、薬物療法をおこないます。

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食事療法

  • 適正なエネルギー量(カロリー量)に食事をおさえる。
  • 栄養はバランスよく(糖質 たんぱく質 脂質)とる。
  • 食事は三度決まった時刻にとり、一度にまとめ食いはしない。

食事療法で推奨される指示エネルギー量

  • 炭水化物:55~60%
    御飯、パン、麺類に多く含まれています。
  • 脂質:20~25%
    脂質の摂取は、中性脂肪や悪玉コレステロールにも影響してきます。特に、動物性脂肪の脂質を食べ過ぎないようにしましょう。
  • たんぱく質:15~20%
    たんぱく質は筋肉をつくるために必要な栄養素で、植物性たんぱく質と動物性たんぱく質をバランスよくとるのがいいでしょう。

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運動療法

運動療法は、食事療法と並び糖尿病治療の中心となるものです。特に、日本人の95%以上を占める2型糖尿病の治療には食事療法とともに欠かせません。運動をすることにより、糖分が消費され、インスリンを節約し、すい臓を休めることができます。

運動療法は、食事療法と併用すると相乗効果となります。適度な運動を行うと、インスリンの働きがより活発になり、血糖値が下がります。ウォーキングやジョギング、固定式自転車、水泳など、比較的軽い運動を長く続ける有酸素運動をおすすめです。運動を続ける時間がない方は、買い物、通勤の際には歩く距離を増やし、生活に無理のない程度にするのも、続けていくうえでは有効でしょう。
運動が病状を悪化させるため、運動をしないほうが良い場合もあります。運動療法も食事療法と同様に必ず医師の指示のもと、自分にあったものを行うことが大切です。

血糖値は食後1~2時間くらいが最も高い状態になりますので、そのときに運動を行うことが適切です。逆に、空腹時など血糖値が低い時に運動を行うと、ブドウ糖が消費されて低血糖を引き起こす可能性があります。運動はインスリンの感受性を高めます。運動により高まったインスリン感受性の効果は3日以内に低下し始め、1週間でほぼなくなります。そのため、インスリンの感受性を高めるためには、運動を1週間に最低3回くらいは行うことが大切です。

  • 運動を開始したら、最低15分以上続けると効果的です。
  • 運動を開始する時間は、食後1時間以上たって落ち着いてからがよいです。
  • 事故防止のために、運動開始前の準備体操と、運動終了前の軽めの運動を組み合わせてください。
  • 空腹時の運動は、低血糖がおこる危険性があるので、注意深く観察しながら行います。低血糖症状がある場合はすぐに中止することが必要です。

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薬物療法

食事療法、運動療法だけでは血糖コントロールがうまくいかない場合薬物療法をおこないます。血糖値を下げればいいということで、安易に薬に頼るのは危険です。また、食事療法、運動療法が出来ていない場合は薬の効果も得られないことが多く、かえって肥満になってしまう場合もあります。
現在よく用いられている糖尿病の治療薬は大きく分けて6種類あります。

  • αグルコシダーゼ阻害薬(αGI薬)
  • ビグアナイド薬(BG薬)
  • インスリン感受性改善薬(TZ薬)
  • インスリン分泌刺激薬(SU剤)
  • 速効型インスリン分泌刺激薬(NAT薬)
  • インクレチン作用増強剤(DPP4阻害薬)
状態にあった適切な糖尿病薬を選択し、定期的に調節することが重要になります。