「足の裏がかゆい、水虫かも?」
足の裏、足の指などの皮むけやかゆみがなかなか治らないと、水虫かもしれない?と不安になりますよね。
放置しておくと、自分が悪化するだけでなく、家族に移してしまうこともあります。
「水虫」について、種類、検査、治療、間違われやすい皮膚病など、知っておくべきことについて解説しました。
1分ほどで読めますので、ご一読ください。
水虫とは、白癬菌(はくせんきん)が皮膚や爪に感染して引き起こされる皮膚病です。
白癬菌はたんぱく質のケラチンという成分を餌にしているため、ケラチンが多く存在する場所に寄生します。
ケラチンが多い場所は、皮膚の角質です。
そのため、水虫は身体や頭などさまざまな場所に感染し、とくに多く感染する部分は足です。
通常は、角質が厚い足裏や足指の間にできやすいですが、爪、手、股、体などにも起こることがあります。
発症する部位によって呼び方が変わり、症状も異なります。
足裏、足指の間、かかとにできる水虫です。
足白癬には「趾間型」「小水疱型」「角質増殖型」の3種類があります。
趾間型は足の指の間に発症することが多く、発症部分は皮膚が赤くなり、白くふやけて皮がめくれるようになります。
かゆみを伴うことも多く、皮膚が湿ってジュクジュクした状態になることもあります。
小水疱型は足の裏や淵に発症することが多く、小さな水疱を伴います。
角質増殖型は足の裏やかかとに発症し、皮膚がカサカサと乾燥するようになります。
足指れの爪にできる水虫です。
爪が白っぽくなったり、表面がボロボロになったりします。
足指の爪は足に続いて発症の多い水虫です。
手の表面にできる水虫です。手湿疹と間違われることもあります。
足に比べると手に発症することは少ないです。
股にできる水虫で、インキンとも呼ばれています。
男性に多く発症し、太腿の内側から下腹部や臀部へと広がることもあります。
体の表面にできる水虫で、タムシ、ゼニタムシとも呼ばれています。発疹は、わっか状になることがあります。
犬や猫などの動物から感染することもあることから、ペットが水虫にかかっている場合は注意が必要です。
頭皮にできる水虫で、シラクモとも呼ばれています。
脂漏性皮膚炎とも間違われることもあります。
脂漏性皮膚炎のページはこちらカビの一種である水虫(白癬菌)が皮膚の角質に感染することにより引き起こされます。
白癬菌は高温多湿で繁殖しやすく、足は靴を履いたままの状態で蒸れやすいことから発症しやすくなっています。
水虫は、水虫を持っている人や動物に直接触れたり、その皮膚から剥がれ落ちた角質に触れたりすることで感染します。
ただし、白癬菌に触れただけで感染するわけではありません。皮膚の表面から入り込み、繁殖しやすい環境にあることで発症します。
足の裏、足指の間、かかとを中心に、皮むけやかゆみなどの症状があります。
症状は発症部位によって異なりますが、必ずかゆみが伴うというわけではありません。
そのため、自覚症状がないような場合もあります。
放っておいても命に関わるような重症になることはないものの、自身の身体の他の部位や、他の人にも感染する可能性があります。
また、水虫がきっかけで他の細菌感染症を引き起こすような場合もあるので、しっかりと治療することが大切です。
各部位の水虫の写真、画像は、足だけではない?画像・写真でみる白癬(水虫)の種類と症状(Medical Note) に掲載されています。
皮膚や爪の一部を採取し、顕微鏡で白癬菌がいるかいないか確認します。
当院では、検査結果はネットで確認することができます。
検査結果はこちら水虫(+)→陽性 白癬菌が確認されました。
水虫(-)→陰性 白癬菌が確認されませんでした。
水虫(-)で白癬菌の量が少なかった場合でも、実際には白癬菌がいることもあります。念のため、次回受診した際などに再度検査するケースもあります。
足、手、股、体などの水虫には、抗真菌薬のクリームや軟膏を使用します。
爪の水虫には、抗真菌薬の内服薬や付け薬を使用します。
抗真菌薬を外用します。じゅくじゅくしている部位には、刺激の少ない軟膏を選択します。
治療を始めると皮膚症状が改善されてくるため、自己判断で薬を止めてしまう方も多いですが、皮膚症状が改善されたからといって菌が消滅したというわけではありません。
皮膚症状が改善しても医師の指示に従って薬は継続し、再発しないようにしっかりと治療を行いましょう。
市販されている抗真菌剤の外用薬、処方されている抗真菌剤の外用薬や内服薬など様々な種類があります。
汗などで蒸れてしまい、皮膚の表面で炎症を起こし、足水虫と似た症状になることがあります。そのような場合は、抗真菌薬ではなく、ステロイドの外用薬で治療します。
水虫はドラッグストアで販売されている市販薬で自力で治すこともできますが、市販薬の抗真菌薬を外用して、かぶれることもあります。
特にスプレータイプは刺激があるためかぶれやすく接触性皮膚炎になることがあります。
かぶれてしまったら、抗真菌薬の外用を一度中止して、ステロイド薬を外用してかぶれを抑えます。
特に足指と足指の間に起こりやすいのですが、皮がむけガサガサした状態が続くと、そこから細菌感染を起こし、痛みや腫れが生じます。
炎症が強い場合は、抗生物質の内服することもあります。
水虫が疑われる症状があれば、皮膚科へおかかりください。
当院皮膚科では、水虫の検査、治療をおこなっています。お気軽にご相談ください。